~9月7日にアメリカのアップルが新型のiPhoneを発表~
資産形成に役立つ時事ネタを知る
更新日:2016/09/13
9月7日にアメリカのアップルが新型のiPhoneを発表され、日本でも大きく報道されました。「自分はAndoroid派なので興味なし!」「そしてアップルはアメリカ企業なので日本の株価に関係なし!」とは考えずに、投資家としてこの発表をちゃんとみてみたいと思います。ご存知の通り、iPhoneには多くの日本企業の部品が使われています。
アップルと深い関わりのある企業(主に部品を供給している企業)を"アップル関連銘柄"と呼びます。
主なアップル関連銘柄 | 部品 |
---|---|
ソニー | CMOSセンサー |
村田製作所 | コンデンサー |
東芝 | フラッシュメモリ |
アルプス電気 | カメラ用手振れ補正器 |
iPhoneの発表でサプライズがあれば、これらの関連企業の株価も上がるのですが、今回大きく上昇したのはフォスター電機(イヤホン)ぐらいのようです。特に期待ほどのサプライズもなく、市場はガッカリしたのでしょう。
また、iPhone向けにスーパーマリオを提供することが今回発表され、新たに任天堂(と協力企業のDNA)がアップル関連銘柄に加わりました。嘘か本当か知りませんが、この発表が行われた時が一番会場が盛り上がったそうです。7月にポケモンGOで沸いた任天堂ですが、こちらのほうが収益のインパクトが大きいのでは?という噂も耳にしています。
現在のiPhoneの世界シェアは15%程度、約80%のAndoroidに大きく溝を開けられています。これまで数々の革新的なアイデアを発表してきたアップルですが、今回の発表ではマリオ以外、特にサプライズはなく、この溝は埋まりそうにありません。
しかし、日本では好調で、スマートフォンの7割はiPhoneだと言われています。今回の発表でフェリカの搭載を発表しましたが、フェリカは日本独自の規格なので日本人にしか恩恵がありません。アップルがかなり苦戦しており、日本市場に頼らざるを得ない様子が伺えます。もちろんアップルの失速はアップル関連企業の失速につながります。
一企業の製品発表会ではありますが、投資家目線で見ると違って見えることはよくあります。たとえ製品に興味がなかったとしても、いろいろ考えてみるとよいでしょう。
※投資は自己責任です。本投稿は特定の銘柄を推奨するものではありません。
この記事を書いた人:中野史雪