~世界中の投資家たちが注目しています~
資産形成に役立つ時事ネタを知る
更新日:2016/08/23
アメリカの中央銀行にあたるFRBが9月に利上げを行う可能性があり、世界中の投資家たちが注目しています。
利上げとは中央銀行が市場に出回っているお金を回収することです。(逆に中央銀行が市場にお金をばら撒くことを量的緩和といいます。日銀が量的緩和を~というニュースを一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。)
利上げを行うとあらゆる金利が上昇します。身近な影響としては「借入時の利息」「預金の利子」などです。借入時の利息が上昇すると、借金をする人や企業が減ります。人は大きな買い物(車や家)を控え、企業は資金調達が難しくなり活動が委縮します。これは経済にはマイナスです。また「預金の利子」が上昇すると、預金をする人が増えます。これも経済にはマイナスです。
アメリカの中央銀行はただ経済にブレーキを掛けたいのではありません。中央銀行の最大の目的は”物価を安定させること”です。好景気は急激な物価上昇(インフレ)を起こします。急激なインフレによる経済の混乱を避けるため、中央銀行は利上げを行うのです。 また、それほどアメリカ経済が好調であるという表れでもあります。
アメリカの経済にブレーキがかかることが日本に影響があるのか?あります。なぜならアメリカは世界の経済のけん引役だからです。世界中でお金を使ってくれるアメリカ人の景気が悪くなると、世界の景気に悪影響が及びます。
ただ、悪い影響ばかりではありません。詳しくは省きますが、アメリカの利上げは円安要因になります。輸出大国である日本の経済にとってプラスになります。例えばトヨタは1円円安になると利益が400億円程度増えるそうです。私はこっちの影響が強いため、最終的には経済にプラスになるのではないかと考えています。
結局どう動けばいいかは難しいですが、個人的には発表後、株価が少し下がった後、上昇すると思っています。欲しい銘柄があれば発表後に買ってみるのは手かもしれません。いずれにしろ冷静に対応することが肝要です。
この記事を書いた人:中野史雪