~東芝が9/15、東証に「内部管理体制確認書」を提出しました~
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更新日:2016/09/20
東芝が9/15、東証に「内部管理体制確認書」を提出しました。日本を代表する企業である東芝が信頼回復に向けて動き出したことを示しています。
東芝といえば去年、不正会計問題(チャレンジ(笑))が話題になりました。社長が関係部門に圧力をかけ、粉飾決算を強要したそうです。
粉飾決算をされると、我々投資家はたまったもんじゃありません。投資対象の研究として、業績や財務状況を確認するのですが、その情報がウソだったら、もう何を基準にしていいのか分かりません。
そのため、東芝は東証から15年9月に「特設注意市場銘柄」に指定されました。言葉は難しいですが、ようは「上場廃止数歩手前の危ない会社」というレッテルです。
そんな不名誉なレッテルの貼ってある銘柄なので、株価は大暴落しました。
「特設注意市場銘柄」というレッテルは最低1年間は維持されるそうです。そして9/15にちょうど1年が経過し、内部状況を改め、改善策を東証に提出しました。これが「内部管理体制確認書」です。
この「内部管理体制確認書」の内容を審査し、東証が了承すれば不名誉な「特設注意市場銘柄」というレッテルは外れ、健全な東証一部企業として扱われるようになります。
ただ東芝は日本を代表するような大きな企業なので、その審査にも時間がかかるそうです。うまくいって約3ヶ月程の時間がかかるそうです。
これからの株価はどうなるのか?2012年1月に「特設注意市場銘柄」となったオリンパスの例がありましたので紹介します。
オリンパスの場合、確認書を提出後に株価が徐々に上がり、「特設注意市場銘柄」指定の解除後も株価がほぼ維持されている(下がってない)ことが分かると思います。
株価が維持されているのは、機関投資家(銀行や証券会社など)の買い入れの影響が大きいです。
機関投資家は出資者から預かったお金で株を購入するので、何を購入するにも理由が必要になります。
しかし「特設注意市場銘柄」に指定された銘柄の購入は出資者へ説明ができないので購入が難しいそうで、解除後の購入になってしまうそうです。この縛りがないのは個人投資家の強みですね。
東芝も同じような動きをすると思うので、お小遣い稼ぎには良いかもしれません。
※投資は自己責任です。本投稿は特定の銘柄を推奨するものではありません。
この記事を書いた人:中野史雪